
こんにちは!元保育士のりんです!
保育現場で読み聞かせをした時に、楽しかった絵本を紹介します。
今回は、絵本作家「せなけいこさん」の作品を5選紹介します📚
せなけいこさんの有名な作品といえば、「ねないこだれだ」「めがねうさぎシリーズ」がありますね✨
せなけいこさんといえば、貼り絵の技法を用いた独特の温かみのあるイラストと、ちょっぴりユーモラスで可愛らしい世界が魅力的です。
保育現場で、子どもたちと読んだ時のエピソードも合わせて紹介しますので、絵本選びの参考になりましたら幸いです✨
是非、最後までご覧ください📚
せなけいこさんの世界観

せなけいこさんの絵本は、どこか懐かしく、そして少し不思議な魅力に満ちています。
特に印象的なのは、貼り絵の技法を使ったイラスト。
和紙や布の質感が活かされ、絵本のページをめくるたびに温かみを感じられます。

保育現場でも、「せなけいこさんの絵本」を子供たちも大好きでした♪
それでは、これより「せなけいこさん」の絵本を紹介しますね。
📚「ねないこだれだ」

作・絵 | せな けいこ |
出版 | 福音館書店 |
ページ数 | 24ページ |
サイズ | 17×17cm |
初版年月日 | 1969年11月10日 |
読んであげるなら | 1才から |
「ねないこだれだ」あらすじ
夜の9時、「とけいが なります ボーン ボン」。あれ? こんな時間に まだ起きている子が いますよ?
夜ふかししているのは、フクロウ、くろねこ… そして、なんと おばけも!
夜遅くまで 起きていると、おばけに「おばけの世界」へ 連れていかれちゃいますよ…!?
「ねないこだれだ」絵本の魅力

⭐シンプルなのに印象に残るお話
『ねないこ だれだ』は、夜遅くまで起きている子が「おばけ」に連れて行かれてしまうお話。
短くて分かりやすいストーリーなので、小さな子どもでもすぐに夢中になります。
最後はちょっぴり怖いけれど、そのドキドキ感が「もう一回読んで!」につながる絵本です。
⭐子どもの心をひきつけるおばけの世界
この絵本は、「しつけ」のためというより、「ちょっと怖いけどおもしろい」おばけの世界を描いています。
子どもたちは、おばけに興味津々。でも、どこかドキドキ…。
このワクワクする気持ちが、想像力や感受性を育てるきっかけにもなっています。
⭐時代を超えて愛されるロングセラー
1969年の初版以来、ずっと愛され続けている絵本です。
2015年の時点で累計268万部を超え、多くの家庭や保育園で親しまれています。

『ねないこ だれだ』は、「怖い」と「おもしろい」がちょうどいいバランスで、子どもの好奇心をくすぐる絵本です♪
「ねないこだれだ」子供たちの反応

絵本の最初のひと言、
「とけいが なります ボーン ボーン。こんな時間に 起きているのは だれだ?」
この言葉を聞いた子どもたちは、それぞれ違う反応を見せます。
「ビクッ!」と驚く子、ワクワクした目で興味を示す子…。
きっと、びくっとする子は 夜ふかししちゃう子 なのかもしれませんね(笑)
お話が進むと、みんな夢中になって聞いてくれます。
お昼寝前に読んだときは「今日はちゃんと寝よう!」という気持ちが強くなるのか、すんなり眠る子が多かったです😲
絵本の力ってすごいですよね。保護者の方からこのような声をよく聞ききました🌙

「この絵本の話をしてくれて、昨日はいつもより早く寝たんです!」
1歳ごろから楽しめる絵本ですが、3歳以上になるとお話の意味を理解して、より深く楽しめるようになります。
小さい子から大きい子まで、幅広く楽しめる一冊です✨
📚「あーんあん」

作・絵 | せな けいこ |
出版 | 福音館書店 |
ページ数 | 24ページ |
サイズ | 17×17cm |
初版年月日 | 1972年12月01日 |
読んであげるなら | 1才から |
「あーんあん」あらすじ
保育園に行くのはいいけれど、お母さんと離れるのが寂しくて泣いてしまうぼく。
すると、みんなも一緒に「あーん あーん」と泣きだして、涙がどんどん増えて…ついには魚になっちゃった!?
初めて保育園や幼稚園に通う子どもの気持ちに寄り添った、心温まるお話です。
「あーんあん」絵本の魅力

⭐子どもの気持ちに寄り添う絵本
「あーんあん」は、初めて保育園や幼稚園に通う子どもたちが感じる「親と離れる寂しさ」をテーマにした絵本です。
主人公の男の子が泣き出すと、周りの子どもたちも次々に泣き始めるという展開は、子どもたちにとって共感するはずです。
絵本を読むことで、「自分の気持ちをわかってもらえた」と感じられる一冊です。
⭐驚きとユーモアのあるストーリー
物語はただ悲しいだけではなく、泣いた涙がたまって魚になってしまう…という楽しい展開が待っています!
ちょっと不思議でユーモアたっぷりのストーリーに、思わず笑顔になるかもしれません。
最後はお母さんが助けてくれるので、親子でほっとできる温かい結末になっています。
⭐対象年齢とおすすめのシーン
この絵本は、1歳頃から楽しめます。特に、保育園や幼稚園への入園を控えた時期にぴったり!
新しい環境にドキドキしている子どもに読み聞かせると、不安な気持ちがやわらぎ、安心につながるでしょう。

「あーんあん」は親子で楽しみながら、子どもの気持ちに寄り添い、新しい環境への気持ちをサポートしてくれる心温まる一冊です✨
「あーんあん」子供の反応

泣いている男の子を見て、同じく泣きたい気持ちの子や不安な子も興味津々。
涙がたまってお魚になってしまう場面では、「え!!!」と驚く子が多かったですが、最後のシーンではホッとした表情を見せる子がたくさんいました✨
1歳から楽しめる絵本ですが、年少さん(3歳)の子どもたちも興味を持って聞いてくれました!

新学期が始まったばかりのこの時期、はじめて園生活を迎える子どもたちにぴったりの絵本です📚
📚「いやだいやだ」

作・絵 | せな けいこ |
出版 | 福音館書店 |
ページ数 | 24ページ |
サイズ | 17×17cm |
初版年月日 | 1969年11月10日 |
読んであげるなら | 1才から |
「いやだいやだ」あらすじ
ルルちゃんはなんでも「いやだ!」と言ってしまうお年ごろ。
ある日、あまりに「いやだ」を繰り返していたら、お母さんや大好きなものたちまで「いやだ」と言い出してしまい…ルルちゃんは、泣きべそをかいてしまいますが…!?
イヤイヤ期の子どもの気持ちに寄り添いながら、楽しく読めるユーモラスな絵本です。
「いやだいやだ」絵本の魅力

⭐子どもの「いやいや期」をリアルに描いた絵本
主人公のルルちゃんは、なんでも「いやだ!」と言ってしまいます。
この姿は、まさに子どもの「いやいや期」そのもの。親子で共感できるお話です。
⭐子どもが自分で考えられる構成
この絵本には「こうすればいいよ」という解決策は出てきません。
その代わり、「そしたらどうするの?」という問いかけで物語が終わります。
説教っぽくなく、子ども自身が考えるきっかけを作ってくれるのが特徴です。
これは、せなけいこさんらしい魅力のひとつですね。
⭐自分の行動を振り返るきっかけになる
「もし、みんなが『いやだ!』って言い出したらどうなる?」…このシンプルな問いかけが、子どもたちの心に響きます。
自分の行動を少し客観的に見つめ直すきっかけになり、「いやいや期」の子どもにとって大切な気づきを与えてくれます。
また、親にとっても「こんな時期もあるよね」と気持ちが楽になり、イヤイヤ期を穏やかに乗り越えるヒントになるかもしれません。

『いやだいやだ』は、子どもの「自我の芽生え」をあたたかく見守りながら、親子で一緒に楽しめる素敵な絵本です✨
「いやだいやだ」子供の反応

「いやだいやだ!」というタイトルに、子どもたちはとても興味を持ちました。
最初は「うんうん」とうなずきながら聞いていた子どもたちも、
ルルちゃんが周りのみんなに「いやだ!」と言われる場面では、ちょっと悲しそうな顔をしたり、考え込む子も…
もしかしたら、自分の行動を少し振り返ることができたのかもしれません。
絵本を読んだ後は、給食や遊びの時間でも「いや!」と怒る子が少なくなり、絵本を通して「いや!」と言われる気持ちを考えることができたようです。

もう、お姉さんだからイヤイヤしないよー!
と言う子もいました。
1歳から楽しめる絵本ですが、3〜4歳の子にもぴったりで、自分の行動を振り返るきっかけにもなったようです。
📚「にんじん」

作・絵 | せな けいこ |
出版 | 福音館書店 |
ページ数 | 24ページ |
サイズ | 17×17cm |
初版年月日 | 1969年11月10日 |
読んであげるなら | 1才から |
「にんじん」あらすじ
『にんじんの すきなこ だあれ』は、動物たちがそれぞれにんじんを食べる様子を描いた絵本です。
うまさん、きりんさん、おさるさん、ぶたさんが次々ににんじんを美味しそうに食べ、最後に「にんじんが1番すきなのはだあれ?」という問いかけで締めくくられます。
赤ちゃんにもぴったりの内容です。
「にんじん」絵本の魅力

⭐シンプルで親しみやすいストーリー
「にんじんの すきなこ だあれ?」という問いかけから始まり、動物たちが次々ににんじんを食べる様子が描かれています。
物語がとてもシンプルで、小さい子どもでも楽しみやすい内容です。
最後には、にんじん入りスープを楽しむ男の子が登場し、読者も自然に「食べてみたい」と感じることができます。
⭐子どもの心を惹きつけるリズム感
「ああ おいしい」というフレーズが繰り返され、リズミカルな文章が子どもたちの興味を引きます。
読み聞かせ時には、その繰り返しが子どもたちにとって楽しさを増し、物語に参加しているような感覚を味わえる点が魅力です。
⭐食育へつながる
この絵本は「にんじん嫌いを克服した」という多くのエピソードを生み出しています。
無理強いせず、動物たちや登場人物が楽しそうににんじんを食べる姿が描かれているため、子どもたちも自然に「食べてみたい」と感じ、食育にも役立ちます。

温かみのあるイラストとともに、食べ物への興味を引き出し、食事の楽しさを伝える素敵な絵本です。
「にんじん」子供の反応

3~4歳の子どもたちに読んだ時、「先生、赤ちゃんの絵本だよ~」と反応する子もいましたが、絵本を読み終わった給食の時間に

「僕も、ニンジン食べてみるね!」
と言い出す子がたくさんいました。
この絵本が子どもたちの心にやさしく語りかけ、自然に食べ物に対する興味を引き出す力を持っているからこそです。
この絵本の優しいタッチの絵と、動物たちが楽しそうににんじんを食べるシーンは、子どもたちに安心感を与え、「食べてみよう」という気持ちを育んでいます。

食育にもぴったりで、子どもたちの心に大きな影響を与える絵本ですね📚
📚「おばけのてんぷら」

おばけのてんぷら (絵本のひろば 29) [ せな けいこ ]
作・絵 | せなけいこ |
出版 | ポプラ社 |
判型 | A4変型判 |
ページ数 | 32ページ |
主な対象年齢・学年 | 3歳 4歳 5歳 |
発売年月 | 1976年11月 |
🌸2011年の「ようちえん絵本大賞」では11~20位に選ばれた作品
「おばけのてんぷら」あらすじ
うさこが山へ草をつみにいったとき、こねこ君からおべんとうの天ぷらをわけてもらいました。
うさこは自分でもてんぷらを作ってみることに✨
「てんぷらって、だーいすき!」うさこの作るてんぷらの香りに誘わてきた山のおばけがやってきて…
さて、てんぷらを作るうさこと、おばけはどうなってのでしょうか?
「おばけのてんぷら」絵本の魅力

⭐かわいいおばけに、いやされる
「おばけ」がうさこの家に忍び込んできた時はちょっぴりドキドキ✨
けれど、このおばけはどこか間の抜けた愛らしさがあります。
子どもにとっては「ちょっと怖いけど、なんだか面白い!」と感じられる絶妙なバランスのストーリーです。
⭐うさこと、おばけの絶妙なすれ違いがおもしろい
てんぷらを作っているうさこのそばで、つまみ食いをするおばけ。
2人の絶妙な距離感にワクワクして見入ってしまいます♬
⭐食べ物の楽しさを伝えられる
てんぷらという馴染みのある食べ物が登場するので、「てんぷらって何?」と興味を持つきっかけにもなります。
また、うさこが買い物をして、てんぷらを料理する場面も丁寧に描かれているので、「作ってみたい!」という気持ちを引き出してくれます。
「おばけのてんぷら」子どもの反応

この絵本を読むと、子どもたちはこんな会話を…!!

「お家かえったら、てんぷら食べたーい♬」
「うさこみたいに、帰りにママと買い物しよう~」

「うちの天ぷらとちがうね」
「ぼくは、丸亀で食べたよー!」
“てんぷらトーク”が止まらなかったです♪

食べ物に興味をもつことも立派な「食育」!!
子供たちの楽しそうな会話が思い出されます✨
他にも📚せなけいこさんのシリーズ作品
せなけいこさんの作品は、他にもたくさんおすすめ絵本がありますよ♪
📚「もじゃもじゃ」作絵:せなけいこ(福音館書店)

もじゃもじゃ頭のルルちゃんが、同じくもじゃもじゃの木、わんちゃん、毛糸などをチョキチョキ切っていくお話。
最後は、自分の髪の毛もチョキチョキ✂
小さな子供で、髪を切ることが苦手な子って多いです。
そんな子達や、1才の小さい子から楽しめるお話です🌈
📚「くいしんぼうさぎ」作絵:せなけいこ (ポプラ社)

くいしんぼうさぎ (せなけいこのえ・ほ・ん 2) [ せな けいこ ]
食いしんぼうのうさぎが、毎日パクパク食べすぎて、ついには地面に沈んでしまい…なんと地球の裏側まで行ってしまうことに!!😲
そんなびっくりするような冒険の中で、友達や出会った人たちの優しさが描かれています。
せなけいこさんのユーモアたっぷりの貼り絵が楽しい、子どもから大人まで楽しめる一冊です♪
おわりに
せなけいこさんの作品は、イラストの温かさ、物語のユニークさ、そして子ども自身に優しく問いかけてくれる内容が魅力です。
みなさんも、是非「せなけいこさん」の絵本を楽しでほしいと思います🌈

幼児への読み聞かせにもぴったりです✨
ぜひ親子で楽しんでみてくださいね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
